
読み聞かせって大切なのは分かってるんだけど、読み方も分からないし、何よりどんな絵本が読み聞かせにおすすめなのかも分からない…
そんな悩みをよく聞きます。
基本的に、どんな絵本でも読み聞かせはできるのですが、絵本の中には体験型、参加型、絵を見ながら聞く型、絵を見ず想像しながら聞く型などがあります。
読み聞かせにおすすめなのは、絵を見ながら聞く型、絵を見ずに想像しながら聞く型だと思います。
絵本は、子供の情緒を安定させる作品もあれば、ドキドキ興奮させてしまう作品もあります。
でも、どの年齢でも絵本の世界は子供の想像力を広げるチャンスをくれるのも絵本だと思うんです。
でも「どんな絵本を選べばいいの?」と悩んでいるパパやママはたくさんいると思います。
そこで私の身近にいる保育士に直接聞いてみました!
3歳児ってどんなことに興味を持つ?読み聞かせてたってジッとしていません
“魔の3歳児”という言葉を聞いたことはありませんか?
3歳は、単語だった言葉が文になり会話ができるようになる時期でもあります。
体力もつき始め、行動力や好奇心もどんどん溢れてくる時期。
「なんで?」「どうして?」攻撃なんて日常茶飯事ではないでしょうか。
おとなしくしてたかと思ったら、突然踊りだしたり、ニコニコしてたかと思ったら急に泣き出したり…
パパやママは振り回されてしまいますよね(^^;)
絵本を読んでと持ってきたくせに、最後まで聞かないなんてことはしょっちゅう。
「私は子供に聞かれたことは何でも答えられるわ!」なんて大人はきっとそんなにいないでしょう。少なくとも私の周りにはいませんでした。
好奇心旺盛なこの時期におすすめの絵本をご紹介したいと思います。
3歳児におすすめの絵本① 3びきのくま
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3びきのくま (世界傑作絵本シリーズ) [ レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ ] 価格:1,210円 |
この作品は、「ちょうどいい」を探せるようになる年齢に「ちょうどいい」作品なんです。女の子が見つかっちゃうかもしれないドキドキ感が子供から伝わってきます。
そして最後は食べられずに逃げられて安堵するのも伝わってきて読み手も楽しめる作品だと思います。
好奇心を掻き立てる1冊です。
3歳児におすすめの絵本② ぐりとぐら
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価格:990円 |
1967年に出版されたにもかかわらず、今でもおすすめの作品です。
お料理をすることと食べることが大好きなぐりとぐらが森に材料を探しに行くと、大きな卵を見つけました。
でも大きすぎて家には持って帰れないので、森の中でかすてらを作ることに。
かすてらのいい香りに誘われて森の動物たちが集まってきましたよ。みんなでいただくかすてらがとっても美味しそうに描かれています。
「ぐりとぐら」は、どの年齢のお子さんにも受け入れられる作品ではないかと思います。
我が子が小さい頃、何度も図書館で借りました。当時、どうして買わなかったのか今思うと不思議です(笑)
3歳児におすすめの絵本③ くっついた
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価格:880円 |
対象年齢は、0~1歳の絵本です。
何かと何かがくっついたというフレーズの繰り返しですが、3歳児だってまだまだ甘えたい年齢。
お子さんによっては、もうお兄ちゃんやお姉ちゃんになっていてひとりっ子だった時ほどパパやママに甘えられなくなっている頃。
絵本を読みながら実際「くっついた」とスキンシップを取るのはとっても大切です。
この頃のお子さんは「甘えたいけど恥ずかしい」「弟(妹)が生まれたから自分は甘えるのを我慢しなくちゃ!」という気持ちがあります。
そんな気持ちを少しだけ解放したあげませんか?
ちょっぴり恥ずかしがっているお子さんに「だって、この絵本でくっついてるからぁ♪」なんて言いながら、イチャイチャする時間を作れる作品です。
3歳児におすすめの絵本④ あめのひのえんそく
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あめのひのえんそく (のりものしかけ絵本シリーズ) [ 間瀬直方 ] 価格:1,320円 |
せっかくの遠足の日なのに朝から雨。でも目的地に到着すると…
すっごくキレイな仕掛けがある絵本です。
3~4歳くらいの子は幼稚園や保育園で初めて体験するであろう遠足。
お子さんの遠足の日が、もし雨でもこのおはなしのような結末が待っているかもしれないと思わせてくれる1冊です。
3歳児におすすめの絵本⑤ しゅくだい
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価格:1,430円 |
先生から出された宿題は、ちょっと変わった宿題でした。「宿題だからやらなくちゃいけない」「宿題だけど恥ずかしい…」子供たちはそんなふうに思っています。
いつもは忙しくしているパパやママは、宿題の内容を聞いて…
こちらの絵本もスキンシップの絵本です。
忙しいパパやママに遠慮する子供の心理とそんな子供の気持ちを察して、温かく包んでくれるパパやママのお互いの優しさが伝わってくる1冊です。
3歳児におすすめの絵本⑥ おしくら・まんじゅう
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価格:1,078円 |
紅と白のいたずらまんじゅうたちが、いろんなお友だちとおしくらまんじゅうをするおはなしです。
おまんじゅうたちに押されたお友だちは、どうなる?
お友だちの押された時の表情と、それを弾いた時の表情が笑える作品です。
ジッとしていられないお子さんじゃなくても、この絵本を読んだらきっと「おしくらまんじゅうしよう!」と言い出すかもしれませんね。
いたずらまんじゅうやお友だちの表情、予想外の展開に大爆笑!
一緒に顔真似したりすれば読み手も聞き手も大爆笑です。
3歳児におすすめの絵本⑦ ぶたのたね
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価格:1,320円 |
おはなしの主人公は、ぶたより足が遅いオオカミ。
だからいつもぶたに逃げられてしまい、まだ一度もぶたを食べたことがありません。
親子で「この後、どうなったかなぁ?」「オオカミはぶたを食べられたと思う?」など、想像力を働かせて続きを考える作品になっています。
読み聞かせは、問いかけながらおはなしを進めることが多いのですが、この作品は読み終えてから問いかけるパターンですね。
3歳児におすすめの絵本⑧ どうぞのいす
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価格:1,100円 |
うさぎさんが小さな椅子を作って、その横に「どうぞのいす」という看板を立てました。そこにやってきたのは、ロバさん。持っていたどんぐりを椅子の上に置いてお昼寝を始めます。
そこへ、次から次へと動物がやってきます。そして、「どうぞならばいただこう」といって椅子の上にあるものを食べてしまいます。
美味しくいただいた後は、自分が持っている食べ物をその椅子の上に置いて帰る…が繰り返される絵本です。
置いてあったものを全部食べてしまったから、自分が持っているものをそこに置いていくというのは“思いやりの心”ですよね。
この絵本は、そんな思いやりが育つ作品です。内容はシンプルですがテンポよく進むので、読み手は飽きずに読み聞かせられる1冊です。
この動物たちの行動から子供は「自分のことばかり考えるのではなく、誰かのために自分ができることをする」という優しさが自然に身につくでしょう。
3歳児におすすめの絵本⑨ そらまめくんのベッド
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そらまめくんのベッド (こどものとも絵本) [ なかやみわ ] 価格:990円 |
そらまめくんの宝物。それはベッドです。雲のようにふかふか、綿のように柔らかいベッド。
他のお豆くんたちが「そのベッドで眠ってみたいなぁ」といっても「ダメダメ」と断っていました。
ところがある日、そらまめくんのベッドがなくなってしまいます。
一生懸命探したのですが、見つかったベッドは…
この作品は、幼稚園や保育園に入園して経験する「貸して」「どうぞ」「ダメ」などのお友だちと関わればきっと遭遇するであろう状況が考えられる1冊です。
そらまめくんのベッドはどうなったの?他のお豆くんたちはどうしたの?
最後は、とってもあったかい気持ちになれる作品です。
3歳児におすすめの絵本⑩ おおきくなるっていうことは
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おおきくなるっていうことは (ピーマン村の絵本たち) [ 中川ひろたか ] 価格:1,430円 |
子供の年齢がひとつずつ上がっていくたびに、パパやママをはじめとする大人たちは子供を見て「大きくなったねぇ」ということって多いですよね。
では、子供たちはそういわれてどう思っているのでしょうか。
「大きくなるってどういうこと?」を子供の立場で思っていることや大人が思っていることを一緒に考えられる作品です。
リズムがあるので、子供も楽しんで聞くことができる1冊です。
絵本の中で園長先生が「大きくなるってそういうこと」というシーンがあります。
子供たちはその言葉を聞いてとても誇らしげな表情になります。
園長先生がいった「大きくなること」とは?
大きくなる、成長するってことの素晴らしさが分かる作品です。
3歳児へのおすすめ絵本10選【まとめ】
- ドキドキハラハラが止まらない!【3びきのくま】
- お料理と食べることが大好きな野ねずみの絵本【ぐりとぐら】
- たまには対象年齢以下の絵本も活躍します【くっついた】
- 表紙からは想像もつかないきれいな仕掛けが待っている【あめのひのえんそく】
- 先生から出された宿題はひとりではできない宿題でした【しゅくだい】
- 表情豊か!予想外の展開に思わず大爆笑【おしくら・まんじゅう】
- ぶたより足が遅いオオカミがもらったものは?【ぶたのたね】
- うさぎさんが作った小さな椅子の上に置かれたどんぐりが…【どうぞのいす】
- 「貸して」「どうぞ」「ダメ」を学べる絵本【そらまめくんのベッド】
- 子供の繊細な心の変化を大人が考えさせられる絵本【おおきくなるっていうことは】
ただ、ひとつのストーリーを最初から最後までしっかり読む音読のような読み方と、途中で「どうなっちゃうんだろうねぇ」などのアドリブを入れながらの読み方があると思うんです。
子供は、問いかけられると一生懸命答えようとします。好奇心旺盛なこの時期だからこそ、お子さんがどんどん発言できるようにアドリブに磨きをかけてみましょう。
3歳のお子さんたちは、まだ長い絵本をジッとして見ていられないこともあります。
でもそんな時に「最後まで読まないよ!」とか「もう読まなくていいのね!」とは言わないでほしいんです(心の中で「んもー」って思っちゃうのはOKってことで♪)。
この年齢は、ちょっとずつパパやママが離れていくのを感じていることもあります。なので、何かやらかして気を引こうとするお子さんもいるのです。
もし絵本を読んでいるのに、おとなしく聞いていないとしたら…
それは、絵本がつまらないのではなく、パパやママともっと一緒にいたいサイン。
「絵本が読み終わったら、この時間が終わっちゃう」
そんなふうに心のどこかで思ってしまっているかも。
最初から最後までしっかり読むのではなく、遊びながら、問いかけながら、読んでみるのもいいかもしれませんよ。