
待望の赤ちゃんが生まれてそれが男の子だった時、おじいちゃんおばあちゃんが楽しみにしていることのひとつが「五月人形」です。
五月人形といっても、実際には鎧飾りや兜飾り、武者人形などさまざまな種類があります。どういったものを選ぶかはパパとママ、そしておじいちゃんおばあちゃんと相談しながら決めていくことが多いでしょう。
1人目の赤ちゃんの時は、まだ何も揃っていなくて選ぶことさえも楽しみであった行事ごとですが、2人目の時はちょっと様相が変わってきます。
我が家は男の子の兄弟ですが、端午の節句に飾る兜飾りはひとつしかありません。
五月人形は本来、子供の数だけ揃えてあげた方がいいのですが、住宅事情などを考えるとそういうわけにもいかないですよね。
そこで我が家が至った結論は、弟に名前旗を贈るということ。
なぜその結論に至ったのか、どのように折り合いをつけていったのか、体験を交えながらお話していきますね。
・名前旗は1人のためだけの贈り物だから人気が高い
・あまりにも大きなものよりコンパクトサイズの方が吉
・男の子なら家紋入りもカッコいい
【こんなママに読んでほしい】
・男の子兄弟だけど、五月人形2つは置けないと悩んでいる
・兄弟ひとりひとりにぴったりの贈り物はないか探している
【この記事を読むメリット】
・端午の節句に関連した贈り物をあれこれ知ることができる
・五月人形一式を上の子で揃えた場合、弟が生まれた時はどうすればいいのかを参考にできる
もくじ
お兄ちゃんも大切だけど、弟のことも大切にした贈り物
我が家は男の子兄弟が2人います。着るモノや遊ぶモノなどを共有したり回したりできるのでとても助かっています。
特に、使う期間の短いベビー用品などはおさがりを十分に活用できたので、家計的にはとても助かりました。(男の子カラーで揃えてあったので・・・)
七五三の衣装はほとんど着る機会もないので、とてもきれいなまま保管されていたし、当時は奮発して買ったものだったので、下の子で再び出番がきて私自身も嬉しかったです。
ところが、男の子の最大イベント「端午の節句」ではちょっと困った問題が起こりました。
そう、「下の子の五月人形をどうするか」・・・です。
私自身は女姉妹で育ったので五月人形は実家にありませんでしたが、お雛さまはありました。私のおじいちゃんが姉の誕生のときに揃えてくれたものです。7段飾りの大層豪華なひな人形で、出すのもしまうのも大変でしたが、子ども心に嬉しかったのを覚えています。
でも、姉妹でひとつ。
ケンカしたことはありませんでしたが、子どもながらに「お姉ちゃんが買ってもらったもの」という認識はありました。
うちの子が生まれた時、私の両親が立派な兜飾り一式を用意してくれました。毎年、こどもの日が近づくと飾るのも楽しみです。
下の子はおなかの中にいるときに男の子だとわかっていましたから、いろいろなものが使い回せていいな~とは思っていました。ただ早生まれなので、節句の準備は早めに動かなければいけないとは考えていたのです。
でも、現実問題としてもうひとつ兜飾りを飾るスペースは我が家にはありません。
そして、五月人形一式が高価だということもすでに知っています(笑)。だからもう一式五月人形を用意するという選択肢は我が家にはなかったのです。
加えて私自身は妹なので、ちょっとひねくれた感情もあります。親や祖父母は、私たち姉妹を平等に扱ってくれましたが、どうしても下の子は「おさがり」が当たり前になってしまいますよね。
七五三の着物もピアノの発表会衣装も、学校の制服や体操服なども、おさがりを活用するのはどの時代も一緒です。
五月人形も、兄と弟でひとつの兜飾りは致し方ない選択肢ではありましたが、やはり下の子を軽んじていると親心で感じてしまう負い目がありました。
そこで準備したのが、次のアイテムです。
名前旗
簡単に言うと、掛け軸のようなものにその子の名前が印刷してあったり刺繍してあったりするものです。
実は上の子のときに、名前旗を購入していました。
たいていの五月人形一式の中に名前旗は含まれてはいないのですが、私の父が人形店の片隅で名前旗をみつけて、一目ぼれしたんですね。
兜飾りと一緒に飾ると、まるで「いざ出陣!」みたいな雰囲気になってカッコいいんですよ。
その名前旗が下の子への贈り物にぴったりじゃないかと考えたのです。実家の両親に相談すると快く了承してくれて、我が家の下の子の節句は「名前旗」に無事決まりました。
本来は、その子の健やかな成長を願って用意するのが五月人形です。だからひとりひとりに準備してあげるのが正しい贈り方らしいのですが、場所がないという理由で結局しまわれたままになってしまうなら、違う方法を模索するのもアリですよね。
しかも名前入りということは、その子のためだけのモノ。オンリーワンというのが魅力です。
名前旗はコンパクトなものが吉
結果として「名前旗」を下の子の贈り物に選んだ選択肢は正解だった思っています。ただひとつ、これから揃える人のためにアドバイスをしたいのです。
それは「コンパクトなサイズを選ぶ」ということです。
名前旗といっても、サイズがいろいろあります。大きく分けると大中小の3サイズなのですが、もちろん例外もあります。
(中)約 高さ50~55×巾23~25cm
(大)約 高さ70~75×巾35~37cm
我が家が選んだのは上記サイズよりもっと大きなもので、床の間に飾る掛け軸ほどの長さがあります。専用スタンドがついているのですが、スチール製の立派なものです。
ちょっと飾る・・・という感じではなく、大々的に飾るものですね(笑)。
当然、飾り棚などにおけるはずもなく、兜飾りと一緒に2人分を並べようと思ったら床の間でもスペースが足りないので、いつも和室の畳1.5畳分くらいを占領して飾っています。
うちでは普段和室はあまり利用していないので、せっかくの五月人形や名前旗もあまり目にすることがなく、寂しい感じがするのは否めません。
見栄え的に大きなものを選んでしまいましたが、せっかくなのだからいつもみんながくつろぐリビングに飾れるコンパクトサイズにしておけばよかったというのが今となっては本音です。
上記のサイズでいうと、中サイズくらいまでなら、見栄えも良いし収納できるし、ちょうど良いのではないかなと感じます。
家紋入りはルーツを知るチャンス
端午の節句だけでなく、桃の節句にも名前旗を贈る人もいるのですが、男の子なら家紋入りを選ぶのもおすすめです。
ちなみにあなたは自分の家紋を知っていますか?
自分の実家の家紋でもいいですし、パパの実家の家紋でもいいですが、そもそも自分の家にまつわる「家紋」を知っている人って少数派ではないでしょうか。
古くは家紋が日常的に使われていましたが、今の世の中、家紋に出会う機会はそうそうありませんよね。一般的には葬儀のときくらいではないかと感じています。
私の場合は結婚のときに家紋を調べるチャンスがあったため、私たち夫婦の両家の家紋を知っていました。(結婚式を白無垢と紋付き袴で行ったため、そのときに調べたのです)
そして驚くことに、偶然同じ家紋であることを知ったのです。
私の父親の実家とパパの父親の実家はかなり離れたところにあり、縁もゆかりもないのですが家紋だけはなぜかつながっていたのですね。
家紋って、調べてみると本当にいろいろあるんですよ。間違い探しをしているようにそっくりな家紋もあります。
そんな自分にまつわる家紋のルーツを知り、名前旗に入れる醍醐味があるのも男の子だからこそですよね。(もちろん女の子でも家紋を入れることは可能ですが、結婚の際に名字ともに家紋が変わってしまうことが多いので、あまり入れないようです。)
家紋の話って、家族みんなでワイワイと盛り上がるネタでもあるので、名前旗に家紋を入れるのは私としてはおすすめですよ。
ネットで家紋入りの名前旗を注文することもできます。
絵柄はきちんと考えて選ぼう(番外編)
参考までに余談ですが、我が家の失敗例をご紹介します。
「名前旗」を贈ったことに関しては、何の問題もなくすごく満足しているのですが、今となっては笑い話になっていることがあります。
上の子の時に作った名前旗は戦国武将の絵柄が入っていて、川中島の合戦を描いたものです。そう、上杉謙信と武田信玄の有名な戦いですね。
私の父が山梨県出身で、武田信玄は父の好きな武将の一人です。そこで私と母が勝手に名前旗の絵柄に選んだのですが、私と母は全くの歴史オンチなんですよね。
その証拠に、このとき一緒に選んだ兜飾りは「伊達政宗」の三日月形。選んだ理由はただ単にカッコいいから!!
そう、歴史好きな人たちから見れば、とてもトンチンカンな組み合わせですよ。
しかも下の子の時にも同じサイズで名前旗を選ぶ必要があったため、限られた種類で上の子と被らないモノを選んだところ、絵柄は「風林火山の武田信玄」。
まあ、名前旗自体はつながりがあるのでOKとしてもいいのでしょうが、兜飾りと名前旗はもう意味不明です(笑)。
あとで歴史好きなパパ方のおじいちゃんには呆れられましたが、気になる人はカッコよさだけで選ばない方がいいかもしれませんね。
五月人形問題は名前旗を兄弟に贈ることで解決【まとめ】
- 名前旗ならオンリーワンの贈り物になる
- コンパクトサイズなら、みんなの目にとまるリビングに置ける
- 男の子なら家紋入りがおすすめ
生まれてきた子どもが男の子ばかりだったら、洋服やベビー用品などを使い回しできて助かりますよね。
でも五月人形は使い回しというわけにはいきません。ただ、下の子のためにもう一式五月人形を準備するというのは、飾るスペース的にも予算的にも厳しいでしょう。
そこでおすすめなのが「名前旗」です。
兄弟それぞれの名前を入れた旗をそれぞれに準備し五月人形は共有するようにすれば、兄弟1人ずつにオンリーワンの贈り物をすることができますよ。
本来は、五月人形はその子の健やかな成長を願ってひとりひとりに贈るものですが、住宅事情や予算などで折り合いがつかないことも多いです。
せっかく贈るのなら、子どもが大きくなった時にもずっと飾りつづけられるものがいいですよね。
コンパクトな名前旗を選べば、兄弟分の旗を一緒に飾ることができて場所も取りません。毎年、端午の節句が楽しみになりますよ。
兄弟仲良く、健やかな成長を願った贈り物をぜひ選んであげてくださいね。